A子さん。今度の提案の提案書は出来ましたか?
はい出来ました。見ていただけますか?
A子さん。随分と分厚い提案書だね。頑張りましたね。
でもせっかく頑張ったのに申し訳ないけど、これじゃお客様買ってくれませんよ。
え?何でですか?
お客さんが欲しいと言ってた製品の仕様は全部説明してますし、価格だって良い値引きの承認取れたし、これであれば買ってくれると思ったのですが。。。
何が悪いんでしょうか?。
提案書に必ず入れなければならない7つのアイテムとは?
よく勘違いされる方が多いのですが、提案書=製品説明資料では無いのです。提案書には最低限以下のアイテムが入っていることが大変重要です。お客様は営業が出した提案書をもとに稟議書を書いて、起案いたします。そしてその稟議書には、この提案を受け入れることで、会社にどんなメリットがあるのかを明確に書く必要があるのです。そして単純に導入効果だけを謳ってるケースもあります。しかしそれでは提案書としては弱いのです。提案書には最低限、以下のアイテムが記載されていることが重要なのです。
- 現在のお客様の状況はどうなってるのか?
- その状況から来る課題は何なのか?
- その課題を現状ではどのようにお客様は解決しようとしているのか?
- そうではなく、当社の製品やサービスを導入することで、もっとこのように良くなるという事を説明する。
- スケジュールの提示
- 費用の提示
- 導入効果の明文化とROIの提示
製品の機能や他者との比較資料などもお客様から要求されると思いますが、それらは全て、最後にapendixとして入れれば良いのです。
全然そんなことまで考えていませんでした。そこまで言われると、お客様の課題までは何となく抑えてましたけど、お客様の現状までは抑えてませんでしたし、導入効果も数字でなんか書けていません。。
お客様の課題を記載する前に、お客様の現状理解を書き示すことは実は非常に重要なんだ。そして、この提案が無かった場合、お客様がどのような対処法をしようとしているかということも非常に重要なんだ。
お客様の現状を理解することの重要性
お客様の現状をきちんと理解せずに、お客様から表面的に聞いた課題だけを鵜呑みにすると、提案の中身が非常に薄っぺらくなってしまします。例えば、このシステムを導入することで、業務が効率化されます。とだけ言ってしまうより、現状のワークフローはこうだ。でもこのワークフローだとこんな課題が出る。現時点ではその課題を人力でカバーしている。でも、この製品やサービスを活用することで、お客様の業務はこう変わります。と言った具合に、お客様の現状をきちんと理解することで、説得力は大きく変わるってくるのです。これって、わかってるようで、実はできていない人が多いのです。結構面倒なのですが、これは絶対に営業としてやらなければいけないことなのです。
ROIを提示する
そしてROIの提示も頭を捻って作り出す必要があります。ROIとはご存知の通り費用対効果です。当然お客様は企業なのですから、ROIが投資をする上で一番需要なファクターです。実はここでもお客様の現状と、この提案が無ければお客様はどのように課題を解決しようとしてるのかが非常に重要なのです。何故なら、ROIを提示するには使用前と使用後の比較対象が必要なのです。現状であれば人件費含めて試算するとROIがこれだけだけど、この提案を受け入れてくれれば、ROIがこれだけ良くなります。という比較を提示しなければならないのです。そのためにも、お客様の現状を知るということは、売れる提案書を書く上で、非常に重要なのです。
スケジュール提示の必要性
スケジュールの提示は、お客様と今後のスケジュールを確認する上で非常に重要なのは皆さんも理解できると思います。しかし、スケジュールを提示するということにはもう一つ大切な理由があるのです。それは、予定通りの日程で契約締結に持ち込むためです。営業には、会社に対してこの案件がいつ受注されるのかを正確に報告する義務があります。その日程を遅らせることなく確実に受注するためには、スケジュールの提示と合意は非常に重要なのです。コンペリングイベントという言葉を聞いたことがありますか?これはまた奥が深い内容ですので、ここでは簡単にお伝えしますが、このスケジュールの中に、お客様がこの日程までにこのプロジェクトを終わらせなければいけない理由をねじ込んでおくのです。そうすることで、予定通りに受注ができる可能性が大きく広がるのです。
私の提案書がまだまだだと言うことがよく分かりました。もう一度お客様にヒアリングしに行ってきます。
A子さん。この案件は今期の受注がmustだからね。気を抜かず頼みますよ!
承知しました。頑張ります。。。