A子さん。A子さんにマーケティング部への異動の内示が来ているんだけど。
えー嬉しい!もうこれからは営業ノルマのプレッシャーから解放されるんですね!
そうか、じゃあ受けてくれますか?
今度は売上が目標ではなくて、リード獲得件数とリードの質の向上という目標だ。ぜひ頑張ってください!
えー。。広告作ったりそういう仕事じゃないんですか?今度はリードを獲得するプレッシャーですか。。。
マーケティング部門の役割の変化
近年、マーケティング部門の役割がより生産性を求める方向に変わってきた気がします。私が勤めてきた米国IT企業では、特にその傾向が強いのではないかとも感じております。では、どのように変わってきたのでしょうか?いくつかのポイントを挙げて見たいと思います。
PRの担当者が減らされるもしくはアウトソーシングに切り替えられている
PRとは広報の担当者を指してます。これはもしかすると日本企業ではあまり当てはまらないのかもしれません。しかし、米国を中心とした海外企業では、近年、明確にPRの担当者は減らさせるか、もしくは完全にアウトソーシングに切り替えている企業が多くなってきました。広報は広報に関する専門知識が必要ですが、その専門知識はそれほど大きく業種や業態によって変化が少ないのかもしれません。そういってしまうと広報の専門家の方に怒られてしまうかもしれませんが。。。しかしここでは、広報と宣伝を分けて考えています。広報はアウトソースですが、宣伝はその業界の専門知識が必要なので、アウトソースするようなことはありません。あくまでも、広報(PR:Public Relations)のみアウトソースするということです。
宣伝に特化した担当者がいない
そして次の特徴が、宣伝に特化した担当者を置かなくなってきていることです。もしかするとこれも日本企業ではあまり無いことかもしれません。しかし、近年の米国を中心とした海外企業では、宣伝するだけでなく、宣伝した結果としてリードを持ってこい!というKPIが相当ハードにセットされています。極論ですが、リードに繋がらない宣伝には、一切予算を承認しない。とまで言い切られています。ですので、最近では、ブランディング担当とセグメントマーケティング担当とに分けているという企業がほとんどだと思います。ブランディング担当が、雑誌広告やCMなどを担当し、セグメントマーケティングの担当が例えば業種単位でアサインされその業種に特化したリードをとりに行く。そして、まだまだ小さい数百人規模のグローバルカンパニーでは、ブランディングなどは一切せず、リード獲得を目指したセグメントマーケティングのみに特化するというオペレーションが非常に多くなっています。
マーケティング部門の組織編成とKPIとは?
前述した通り、マーケティング部の形態は、非常に近年大きく変わってきております。完全に攻めのマーケティングです。獲得するリードの件数と質に徹底的にこだわり、ROIに関するKPIまでセットしているケースが殆どです。つまり近年のマーケターは、営業並みに数字に追いかけられてると言っても過言では無いかもしれません。それでは、近年のマーケティング部門では、どのような担当がいるのでしょうか?
- PR担当(アウトソースの場合も多い)
- ブランディング担当(小規模機企業ではこの担当をアサインしないケースが殆ど)
- セグメントマーケティング担当
- イベント担当(アウトソースの場合も多い)
- プロダクトマーケティング担当(CPO配下に置くことも多い)
こう見ると、マーケティング部門のその殆どの目的がセグメントマーケティングにシフトしてきてることがわかります。そして、セグメントマーケティングのKPIは、以下の通りの非常に厳しいKPIへと変わってきているのです。
- 四半期あたりのリード獲得件数
- リードから商談へのコンバート率
- リードからコンバートされた商談の案件規模(金額)
- リードを起点とした売上の受注金額(ROI)
いかがでしょう?リードからのコンバート率や受注率なんて、営業頑張ってくれ私の責任ではないと言いたくなりますよね。でも、セグメントマーケティングの使命は、このように変化してきているというトレンドは、是非とも知っていただきたいと思います。
私、自信無くなってきました。。
断ろうかな??
残るも地獄、行くも地獄。笑
若いうちにたくさん苦労しておけば、いつか良い事ありますよ!
じゃあやってみます!